塩豚・ソミュール液漬け


 また塩豚か。また塩豚です。

 ということでソミュール法です。ソミュール法というのはソミュール液に食材を浸して塩漬けする方法です。最初の頃は豚肉に直接塩をふって塩漬けしてたんだけど、毎日肉からしみ出た水分を拭き取らなきゃいけないので、最近はそういう手間が省けるソミュール法に変えました。

 ソミュール法のいいところは肉に塩がまんべんなく浸透することと、直接空気に触れないので脂肪分の酸化が少ないという所でしょうか。あと香り付けも簡単だし。

画像・ソミュール漬け液作り

 ▲で、ソミュール液とは何かというと濃い食塩水のことです。塩水だけではなんなので塩以外にもいろいろ入れます。基本は塩と砂糖と粒こしょうくらいです。好みでローレルやセージなどのハーブとか、セロリ・ニンジンなどの香味野菜、ニンニクとかワインとかカレー粉とか、このへんはもう人それぞれで、好みで何を使ってもいいみたいです。重要なのは塩の濃度で10%から30%は必要。僕は15%くらいでやってます。砂糖の量は塩の半分くらい。濃度の計算は簡単で、たとえば10%の食塩水を作るには、水が100ccだったら塩10g。500ccだったら50g、800ccだったら80g。ゼロを1個とるだけ。わかりやすい。

画像・ジップ付き保存袋

 ▲ソミュール液を5分くらい煮立たせたら火を止めて室温まで冷まします。その後ジップ付き保存袋に肉とソミュール液をいれて空気を抜き冷蔵庫で1週間ほど漬けます。肉から水分が出るので1日に1回袋を揉んで塩分の濃度を一定に。

画像左・水洗い 画像右・キッチンペーパー

 ▲漬け終わったら袋から出して水洗い。本来なら塩抜きをするところだけど僕はしません。面倒だから。(というか塩抜きするほど辛くないから)洗ったらキッチンペーパーで水気を拭いておきます。

画像・消毒用の焼酎スプレー

 ▲で、いちおうナマモノを扱うので、肉を触る前には必ず焼酎の入ったスプレーで手を消毒します。完成した塩豚を包丁でスライスして再び冷蔵庫にしまうときにも、肉に軽くスプレーして消毒します。この方法は生ハムのサイトで知ったんだけど、季節が季節なんでこのくらい慎重になってもよいかと。ちなみに焼酎はアルコール濃度が35%以上ものものを。梅酒用のホワイトリカーなどが安くて良いかと。ちなみに任侠映画でヤクザが傷を治すときに使うのも濃度35%以上の焼酎です。

画像左・ピチットシート1 画像右・ピチットシート2

 ▲水洗いして水分を拭き取った後はピチットシートでピチッと包みます。ちょっと割高だけど近所のスーパーでも5枚入りのピチットーシートが売られてました。この段階では肉の色がちと悪いですが、水分が抜けるとともに赤みが戻ってきます。

画像左・ラップで包む 画像右・輪ゴム止め

 ▲ピチットシートだけでは心もとないので、さらにラップで包みます。んで、形を整えるため輪ゴムで緊縛。

画像・冷蔵庫に保存

 ▲冷蔵庫で5日~10日ほど寝かして出来上がりです。シートは水分の抜け具合を確かめつつ財布を睨みつつ経済的に取り替えてください。終わり。

>追記(2005.7.3)
画像・ピチットシート4日目
 ▲ピチットシートをして4日目(漬け込みから11日目)です。ちゃんと肉の色に赤みが戻ってます。

【関連エントリ】
・diary/塩豚とアンチョビと乾燥トマトのその後
・diary/塩豚のその後
・diary/塩豚に挑戦してみる


Posted: 水 - 6月 29, 2005 at 10:13 午後