なつかしい原稿


 自宅の仕事部屋の押し入れを整理してたら、スカタン野郎第1話のなつかしいボツ原稿が。


画像・スカタン野郎ボツ原稿

 ▲かぞえてみたらトビラを除いたアタマ10ページほど書き直してますね。ペン入れもトーン張りも済ましてあるところをみると、下書きから仕上げ作業までページ毎に繰り返すというかなり効率の悪いやり方をしてたっぽい。当時この原稿にとりかかってるときはまだデビュー前だったんで作画期間だけで2ヶ月ほどもらってたような気がする。

画像左・安倍リカ(before) 画像右・安倍リカ(after)

 ▲いちばん最初に描き直したコマ。息抜きの散歩ついでに立ち寄った本屋でモーニングを立ち読みしてたら、たまたまその号に福島聡さんの「空飛ぶアオイ」が載ってまして、プロとの絵の密度の差に暗澹たる気持ちでアパートに戻り、ひと晩考えて「このコマだけでも描き直そう」と取りかかったら、それだけじゃ止まらず、キャラの髪型まで変えちゃって、結局いままで描いた原稿を全部直すことに。若いです。

画像・安倍リカ(before)

 ▲描き直し前のヒロイン役「安倍リカ」。なんでこんな髪型にしたのかは謎。

画像左・安倍リカ(before) 画像右・安倍リカ(after)

 ▲左が描き直し前で、右が描き直し後。なんかもう意地になって密度をあげてます。当時の編集長に「背景がうるさいね」と言われてしまうほどに。

画像左・安倍リカ(before) 画像右・安倍リカ(after)

 ▲このときはまだ名無しだった「桃谷さん」

画像・切り抜き原稿

 ▲10ページといっても全部丸ごと描き直したわけじゃなくて、手の込んだ背景などは切り貼りで。

画像・切り抜きの跡

 ▲なので、単行本をよくみると切り貼りの跡がしっかり印刷に残ってます。単行本を持ってる人はアタマ10ページを読み返してみると他にも数点、修正跡をみつけられると思います。おわり。



Posted: 日 - 10月 16, 2005 at 08:18 午前